月別アーカイブ: 2014年8月

野良猫ぷく

みぞれ降る日やってきた
軒下の野良猫ぷく
兄弟でいちばん小さく
後ろ足が折れていた

冬の間だけと
ダンボールに餌を置いたら
四匹とも住み着いた
旧知の動物病院で診てもらうが
センセも呆れ顔

いったいぜんたい どうしよう

外で遊ぶ子猫たち
ご近所は苦情タラタラ
おかげで
居間は猫だらけ

父母は彼岸に去り
娘は遠く
音沙汰もなし

いったいぜんたいどうしよう
つまるところ

誰か
かわいい子猫いらんかね

 

若狭は古代史の宝庫であり 原発は全て去るべきである

神宮寺仁王門《神宮寺仁王門》

台風一過
もう夏も終わるというのに
村国山の上に湧き上がる積乱雲を見た。

そういえば幼少の折、水色のワンピースを着た母と兄弟たちと武生から蒸気機関車、バスを乗り継ぎ、海水浴に敦賀を訪れた。その松原の浜辺で、大きな入道雲を見た記憶がある。そしてその後、娘が小さかった頃、まばゆい光の中にあった三國の浜地海岸でもこの雲に遭遇した思い出がある。今思えば哀しい記憶でもあるかのように積乱雲が確かにそこにあった。

話は変わるが、先日炎天下、若狭湾の小浜に出かけてきた。神楽の友人たちの提案で旧上中町三宅の六斎念仏の見学と神宮寺訪問である。舞鶴まで高速道路が開通し武生からの所要時間は一時間を切った。おかげで以前から訪れたかった県立若狭歴史博物館にも立ち寄ることができた。

かつて小浜の明通寺まで第三木曜日の読書会に出かけていた。その時には片道2時間以上もかかりいつも疲れきっていた。しかしこの夏にはまるでドライブ気分でやって来ることができた。これも全て原発再稼働の危険手当であると他人事のように語ると、その安易な発想を明通寺御住職の中嶌哲演さんに鋭く叱責されるであろうが、長く続いた小浜明通寺往復は我ながら呆れるほど「知への欲求」がまさっていたのかなと、得心する次第である。

久しぶりの若狭訪問の印象はこの地の古来からのコミュニティーが電力資本や国の施策のあれだけの介入にも持ちこたえている。地域の懐かしい共同体が今だ機能しているように思えた。

又、若狭歴史博物館は地域に残る祭りや伝承を丁寧に取り上げている。馬頭観音、十一面観音それに渡来文明の伝播、塩の道などのジオラマの構成も興味深い。ここに集積された本などの公開もあり、終日史料を読み漁っていたい欲望に駆られた。

一昨年中沢新一や大湊神社の松村先生に大飯原発の裏に残る古来の神域である「ニソの森」について興味深い講演を聞く機会に恵まれた。また、神宮寺の椎の巨木群と湧きいずる清水は奈良東大寺二月堂へと続く。陸の孤島でもあり渡来文化の受け皿であった若狭は日本古代史の宝庫である。

越前市 ブック カフェ ゴドー 店主 栗波和夫