高野文子「黄色い本/ジャック・チボーという名の友人」

takano

-SP-自分は高校3年生の頃、どんな風だったのだろうか。
-SP-つい昨日のことのようでもあり、遠い過去のことのようでもある高校3年生の頃。
-SP-地方(おそらく高野の出身地である新潟)の高校3年生の主人公・田家実地子は、フランス小説の大作「チボー家の人々」を夢中で読み続けている。物語は、 その彼女の家や学校での日常生活を縦糸に、小説の進行を横糸に、特にジャック・チボーという小説の登場人物を第二の主人公(注:詳しくは読んでください) として描いている。
-SP-実地子は、地元企業に就職することになっている。その前の、ほんのわずかの時間の物語なのだが、読んで感じたことは驚くほど濃い。
-SP-つい昨日のことのようでもあり、遠い過去のことのようでもある高校3年生の頃。
-SP-本を通して「理想」や「仲間」に共鳴したり、物語に心躍らせた経験をしたことがある人なら誰でも共感できるこの「黄色い本」。内容が濃くて、とても一言では語れません。
-SP-僕には、卒業を前にしたちょっと憂鬱な気分もよみがえって来た。ジャック・チボーのように手を振っているのは、あの頃の僕なのかも知れない。
-SP-高野は他に「棒がいっぽん」など単行本、文庫本すべてあります。読んで損はありません。というか、高野を知らずにいるのはとってももったいないです。ぜひ読んでみてください。