大宝寺 大地共生

大地共生
昨日、9月25日越前市大宝寺本堂で開かれた「五感で学ぶ大地共生」と名付けられた集まりに出かけてきた。ゴドーの営業をパン屋の斉藤さんに丸投げしてである。大宝寺の境内は春には桜を見にきたことがある。最近では山本源太夫の神楽の総舞を何度か見に来たことがあるが、本堂に上がることははじめてである。

秋の日差しの入る本堂ではインディアンフルート奏者のマーク アキクサさん、キーボードの堺啓介さん、二胡の岸本光越さんの静かな導入の演奏に始まり、墨のパホーマンス上田みゆきさんが内陣いっぱいに広げた和紙に描き始める。

マーク アキクサさんは、かつてピアノ、フルート、篠笛を経てこのインディアンフルート奏者になったとのこと。その笛の音は大地を渡る遠くの風のように心地よく、ホピ族の豊かな自然と共にある物語をこの武生の大宝寺本堂にまで届けてくれた。

この催しは、みるきくかぐふれるあじわう、と五感すべてで味わうというテーマで開催された。無農薬米「田んぼの天使」提供、井上高弘さん、かまど炊きのご飯の奉納、木村愛子さん、音楽、アート、宗教、そして暮らしを切り結ぶ。

ご住職の粋なはからいでかくも奥の深いイベントが企画された。二胡と浄土宗のお経の日中礼讃から、最後は、吉田亮太さんの無常偈への流れで、音楽を奏でる人、宗派を超えた僧侶の読経、本堂を埋め尽くした人々。参画したすべての人たちが彼岸過ぎの、穏やかな秋の日差しの中でおのずと手を合わせていた。

と、ここまだ書いてふと立ち止まった。これはイベントなのかな、と。生まれ育った街が空っぽになってゆく。心のよりどころがなくなりみんなばらばらになってゆく。立派な体育館や野球場、そして文化センターが建てられる。越前市役所の前には武生来歴の催馬楽の歌の石碑より大きく武生市閉市記念の無粋な石碑が建てられている。 このやるせない気持ちのまま上田みゆきさんたちの無謀でパワフルな表現活動をゴドーは支持します。

ブックカフェゴドー 栗波和夫